エコをテーマにした施策が国によって打たれている。
- エコカーに対する減税
- エコ基準をクリアした家電に対するエコポイント
まとめ
これらが本当にエコなの?と思っている人は多いだろう。
合理的に考えてエコかどうかよくわからない物をお題目にして国が企業を援助する。その曖昧なやり方が日本のやり方だと考えると、まあ、よいとは思わないけど、悪くはないのかなと思ったりする。
というのが結論なんだけど、エコカー減税について書いてみよう。
エコカー減税
普通のガソリン車では、車の重さ毎に決まった燃費や排出ガスの基準があり、その基準をクリアしていれば75%または50%の自動車重量税・自動車取得税の減税となる。
電気、天然ガスの自動車や、3.5t以下のディーゼル車は免税となる。
例えば、重さ1tの車でのH22年度燃費基準は17.9km/L、+25%クリアするには22.4km/Lとなる。しかし、重さ1.5tの車でのH22年度燃費基準は13.0km/L、+25%クリアするには16.3km/L、1.8t(ベンツSLクラス)だと燃費基準が8.9km/L、+25%クリアするには11.1km/L となる。
重い車で+25%基準クリアしていても、1tの軽い車での燃費基準をクリアしていないかもしれない。燃費基準でエコとかなんとかって言うのはばかげているというのがわかると思う。
もっと言えば、エコか否かを判断するのは、ある人数を移動させるのにどれだけエネルギーが必要だったか、ということだろう。ハイブリッドカーであっても一人でがんがん乗り回しているだけなら、エコではないだろうなあ。
電気自動車についても、日産が8月にリーゾナブルな電気自動車を発売して攻勢をかけるつもりみたいだけど、電気自動車にしてもオール電化にしても電気を使うものがエコという流れを作り出したいと思っているのは、おそらく電力会社なんだろうなあ。
なぜなら、電気を動力とする乗り物がエコとなる絶対条件は原子力発電の割合を高くすることだからだ。
水力は全電力の10%くらいは担っているけど、太陽や風力についてはまだまだ1%にも満たない。残りは火力と原子力なわけだけど、原子力が残りの3割から5割を担っている。
火力発電については、水をわかして発電するので、がんばってもエネルギーの変換効率は40%〜50%になる。簡単に言うと石油や石炭を電気に変換した時点で半分以上は失われてしまう。エネルギーは変換をすればするほど失われるから、お湯を沸かすならばガスなどで直接沸かした方がいい。バッテリーに充電してももちろん100%のエネルギーがそのまま蓄積されて使えるわけじゃ全くない。車だって石油を直接燃やした走った方が効率がいい。
電気自動車にしても、エネルギー変換によってどれだけエネルギーのロスがあるのかという話なのだ。
もし、電気を火力発電でまかなっているとしたら、それはどこで火を燃やしているかだけの話になって、都会で使われる電気自動車について、石油を田舎で燃やしていればそれはヒートアイランド現象の緩和にはなるかもしれないけど、エコではないのだ。
これらを解決するには、原子力で作った電気を使うという前提が必要ということだ。
しかし、現時点で、原子力発電で電気を作るコストは、いろんな費用(マスコミ対策や、トラブル対策、処分場対策)などを考えていくと火力より高いという試算もあるらしい。
というわけで、エコカー減税もいいじゃない?という話を書こうと思ったのに、話がずれてしまったので、それについては、また書きます。
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